イライラしていると痛みが強くなる理由

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ストレスによる慢性的な神経興奮

一般的にイライラしていたりストレスを感じていると痛みが強くなると言われています。

その主な理由は、交感神経の興奮が長時間続くためだと考えられます。

交感神経とは生物が外敵と戦うかあるいは闘争するかの緊急事態にその働きが活発になる自律神経です。

アドレナリンなどの活動的なホルモンの分泌を促し、心臓の心拍数を増やして筋肉に血流を送り、血管を収縮させて出血に備えます。

そうして全身の筋力を解放して俊敏な対応ができるようになります。

その一方で内臓に送られる血液は減少するようになります。

闘争や逃走のための機能が強くなる反面、消化や吸収などの体を回復させて生命を維持するための機能は低下するようになります。

この交感神経の興奮は生きていく上でなんら悪いことではありません。

むしろ体の活動性を高めるタイミングでは交感神経の働きが活発になってもらわないと困ります。

例えば、朝に交感神経がしっかり働かないと、気力やモチベーションが枯渇して活動性が高まらず学校での勉強や仕事が思うように捗らなくなる可能性があります。

問題は交感神経の働きが常時活発になってしまっている場合です。

自然界では交感神経の働きが活発になる時間はごく限られています。

生物が外敵と遭遇して、戦うか逃げるかの選択を迫られたあと、その結果はほとんどの場合すぐに決まってしまいます。

相手に食べられる(食べる)か、相手から逃げ切る(逃げられる)か、どちらかの結果がすぐに訪れます。

ですので、長時間にわたって交感神経の働きが活発になることはあまり考えられないのです。

ところが、現代社会においては交感神経の働きが長時間にわたって活発になることが多々あります。

それは仕事であったり学校であったり育児であったり家事であったり介護であったり。

社会的な問題や人間関係が複雑に影響する問題です。

例えばあなたに仕事上の悩みやトラブルがあったとします。

すぐに解決できるものならいいのですが、そうではないものだと仮定します。

このような状況だと、あなたはどうしても仕事の悩みやトラブルを頭のどこかで考えて、意識してしまうのではないでしょうか。

それが休日のレストランや寝室のベッドの上であってもです。

このとき、あなたの交感神経の働きは非常に活発になっています。

全身の筋肉はしなくていいもいい緊張を起こし、血管は血流量を低下させ、不安や恐怖に対して闘争か逃走かの準備をします。

あなたの体は臨戦体制になっていますので、日常生活で負った細胞ダメージの回復や老廃物の濾過などは後回しになります。

このような仕組みのせいで、イライラしている(ストレスによる慢性的な神経興奮がある)と体の痛みが強くなったりおさまらなくなったりします。

それだけでなく、痛みを自然抑制するための機能も低下し、心理的なストレスを脳が痛みとして認識することもあります。

ストレス社会と形容される現代は交感神経が非常に活発になりやすい時代かもしれません。

また、電子機器の多用は交感神経の興奮に拍車をかけるとされています

長時間パソコンやスマートフォンのモニタを注視しているだけでも交感神経の働きは上がると言われています。

マインドフルネスは有効か

このようなストレス、ストレスからくる痛みとそのメカニズムを解消するのにマインドフルネスという概念が世界規模で評価されています。

マインドフルネスとは、過去や未来ではなく、今・ここで起こっているものごとを体験し、ただ目の前のことに集中する状態を指します。

特に有名なのはマインドフルネス瞑想で、著名な経営者や実業家が多く取り入れていることでも知られています。

では、このマインドフルネスはストレスからくる体の痛みに有効なのでしょうか。

※ここから先は持論になります。ご承知おきください。

マインドフルネス、マインドフルネス瞑想はストレスから来る不調や痛みのコントロールにはとても有効だと思います。

ただし実際に辛さや苦しさに悩まされている急性期に、それが現実的に実現できるかと言われると正直難しいところがあると感じてます。

「腰痛で病院に行ったけど異常がなく精神的なものじゃないかと言われた?よし、それじゃあ呼吸を整えてマインドフルネス瞑想しよう!」

病院の検査で異常が見つからず、ストレスなど心理的なものではないかと言われたので、ストレスに強くなる取り組みをする。

この理論は合っています。理論は合っていますが、脳が痛みを感じるほど神経の興奮が起きている状態でマインドフルネスな状態に入れる人はどれくらいいるでしょうか。

理屈はわかるけど、それがスムーズにできたら困らないよということは世の中に山ほどありますね。

ストレス関連の問題はその際たるものじゃないかと思ってます。

ストレスを背景とした心身問題の解消に取り組むとしても「そうなんだ、じゃあマインドフルネスやってみようかな」と思えるぐらいまで心身が回復してからでないと実行するのはなかなか難しいと思うのです。

要は、ストレス性の不調に一番悩まされている時期にはマインドフルネスを実践する余裕がないと思うのです。

ある程度心身コンディションが回復して、何かを能動的に取り組める余裕が出てきたらマインドフルネスは非常に有効な手段(状態?)になると思います。

その段階に至るまでは積極的にストレス耐性を上げようとしない方が、結果的にうまくいくというのが私の持論です。

ストレスのための整体法

ストレスから来る不調に対して整体院が出来ることはあるのでしょうか。

当院ではストレスから来る影響が大きいと判断された方には経絡と生理機能を軸にしたアプローチを行います。

経絡とは、東洋医学で考えられているエネルギーの流れのことで、いわゆる『ツボ』の配列を意味します。

経絡は目には見えず、体の中を巡っているものなので地下鉄に、体のツボはそのひとつひとつの駅にたとえられることが多いです。

経絡にはそれぞれの並びに名前(路線名)がついています。小田急線とか京王線みたいなものですね。

経絡の中には、心理的なストレスから来る問題に相性がいいとされる経絡があります。

臨床の手応えとしてもストレス関連の経絡を調整することで心身の反応が楽になっていく方がとても多いです。

生理機能とは、呼吸や消化や循環など、生命を維持する機能を意味します。

ストレスのための整体法では、交感神経の働きが過剰になって浅くなってしまった呼吸を深く出来るような調整を行ったり、腹部周辺の過緊張を解放することで消化器の働きを促すことを目的として整体を行います。

そして先述した『ストレス関連の経絡の調整』を組み合わせていきます。

ストレス由来の問題を施術するならば刺激は限りなくソフトな方が好ましいです。

なぜなら強い刺激は交感神経を活発にさせてしまい本末転倒になるからです。

しかしストレスから来る心身の不調をお持ちの方はリラクゼーションやマッサージ店などで強い刺激を求める傾向にあります

これは、ストレスによって引き起こされた不自然な筋緊張や神経興奮を強制的に解除するために、半ば本能的に強い刺激を欲しているのだと考えられます。

神経系は強すぎる刺激を入力されると機能を大幅に低下させます。

神経興奮をおさめるために強い刺激を入れて一旦気絶させてしまおうというやり方です。

ですがこれは根本的な解決ではなく、患部に強烈な麻酔を打っているのと同じことですので長期的に考えるとデメリットが大きいです。

人間は強いストレスにさらされ続けると行動力が低下します。

うつ状態はその際たるものだと思います。

各個人がストレス耐性を高くしていくことは確かに理想的で問題の根本を改善できる素晴らしい取り組みです。

ですが一番しんどいときにはちょっとハードルが高いので、ある程度コンディションが回復するまでは無理をしないことが大事です。

心身の体質改善に前向きに取り組めるようになってからでも遅くはありません。

ストレスの発散には体を動かしたり趣味に没頭するなどの取り組みが有効だと言われています。

その選択肢の一つとして整体というものもありますよ、というコラムでした。

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