体内時計の乱れが自律神経にどう影響を与えるか

春眠暁を覚えずという言葉があります。

春先は暖かくなってうとうとしてしまったりしますね。

今回のテーマは体内時計の乱れについて説明します。

寝不足がもたらす全身への影響と、その対策についてまとめてあります。

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サーカディアンリズムとは

体内時計と切っても切れない生理機能にサーカディアンリズムというものがあります。

サーカディアンリズム(circadian rhythm)とは、生物学的なリズムパターンです。

約24時間周期で繰り返される身体の生理的な変化と行動性の変化を指します。

これは生物が地球の自然な光と暗闇のサイクルに適応するための内在的な時間調整機構であり、特に日夜の変化に対する適応を可能にします。

サーカディアンリズムによる生体時計

サーカディアンリズムは、体内の生体時計によって制御されています。

主要な生体時計は脳内にあり、視交叉上核と呼ばれる部分に位置しています。

この生体時計は主に視床下部にあり、光刺激に対しての感受性があります。

つまり光刺激によってサーカディアンリズムで管理されている体内時計は影響を受けてしまいます。

光とサーカディアンリズム

外部の光環境がサーカディアンリズムに与える影響は非常に重要です。

特に、朝の自然な光を浴びることが、生体時計をリセットし、身体を目覚めさせる役割を果たします。

逆に、夜間の光はメラトニンという物質の分泌を抑制し、就寝のサインを送ります。

サーカディアンリズムが体に与える影響

サーカディアンリズムは体温の変動やコルチゾールやメラトニンなどの分泌、身体の活動レベルの変動に影響します。

何よりも、サーカディアンリズムは睡眠に深く関連しています。

適切なサーカディアンリズムに従っていると、規則的な睡眠パターンが維持され、健康な睡眠が促進されると言われています。

生物はサーカディアンリズムを通じて、外部の環境変化に適応しやすくなります。

具体的にいうと、昼行性の生物は昼間に覚醒して夜間に休息するなど、種に適した日常生活のリズムを適切に維持できるようになります。

サーカディアンリズムは体内時計が自然な環境変化に同調して、生体が効果的に生きるために重要な役割を果たしています。

体内時計が狂うとどうなるか

体内時計が狂うと自然な環境変化に同調しづらくなります。

神経が本来興奮してほしいタイミングで興奮しにくくなり、休息してほしいタイミングで休息しにくくなります。

前の段落に書きました通り、サーカディアンリズムは体温やホルモンの調整により体の活動レベルに影響を与えています。

活動レベルという言葉を聞くと高いに越したことがないように思われるかもしれませんね。

ですが、身体の活動レベルは一概に高ければ高いだけ良いというわけではありません。

一般的にストレスホルモンと呼ばれるコルチゾールというホルモンはその呼び名の通りストレスに対抗するための作用を司るホルモンです。

必要なタイミングで必要な量が分泌されればストレスに対抗しうる機能を発揮してくれます。

ですが、タイミングを間違えても、過剰に分泌されても分泌が不足してもさまざまな問題を起こしてしまいます。

コルチゾールが朝や日中にある程度分泌されないと気力やモチベーションの低下を起こし、仕事や学校に行けなくなったり作業効率が低下したりする可能性があります。

逆に夕方以降に過剰に分泌されてしまうと神経の興奮が落ち着かず寝ても疲労感が抜けなかったり翌日に疲れを持ち越したりします。

活動レベルが高い方が好ましい時間と活動レベルが高くない方が好ましい時間というものがあります。

今から仕事だ学校だ!というときに活動レベルが低いと困りますし、これから寝るのに活動レベルがマックスだとなかなか寝付けなかったり眠りが浅くなったりという問題が起こります。

多くの慢性的なお体の不調には、この体内時計の乱れが大なり小なり影響しているように思います。

誰しも若くて元気で健康であったときは「一晩しっかり寝れば良くなる」つまり自然治癒力がしっかり働いていたはずです。

それがある時を境に段々と寝ても休んでも自然に回復しにくくなってきて、それ蓄積して慢性的な体の不調を形成するようになります。

もちろん加齢や老化によるものもありますが、社会人になって経験を積むとともに仕事の負担が段々とヘビーになったり、結婚して出産して家事や育児に追われるようになったりするくらいの時期に慢性的な不調を抱えてしまう方が多いように思います。

この時期はちょうどさまざまな要因から体内時計が狂ってくる時期です。

体内時計を司どるサーカディアンリズムが乱れる主な原因は生活習慣にあり、その中でも寝不足とストレスの影響が強いと感じます。

睡眠の量と質

毎日しっかり眠ることでサーカディアンリズムは段々と整っていきます。

寝不足のもたらす悪影響は日中の眠気くらいと思われがちですが、生理的機能の低下や神経系の異常を引き起こします。

血管(特に心臓の)への負荷が上がり、循環器障害のリスクも上がると言われています。

このような生命に関わる大きなリスクがあるだけでなく、慢性的な首の痛みや腰痛、頭痛などの命にはかかわらないけれどQOLを低下させる体のトラブルの根本的な部分にも影響してきます。

健康であるために睡眠の量も睡眠の質も同じくらい大切です。

睡眠の量で言えば、人間の細胞が日々の生活によるダメージから回復するためには7時間以上の睡眠が必要と言われています。

いくら7時間眠っていたとしても、眠る直前までスマートフォンやパソコンの光を浴びていたり、刺激物を摂取していたりすると十分な回復効果が得られない恐れがあります。

十分な睡眠時間がどうしても取れない方や、7時間以上寝ているのに疲労感や慢性的な不調が抜け切らない方は睡眠の質を高めるための取り組みをしましょう。

真っ先にやるべきことは上記の通り、寝る直前にスマートフォンやパソコンの光を浴びないこと、カフェインやカプサイシンなどの刺激物を摂取しないことです。

これに加えて日中に2〜30分程度の日光を浴びることと軽い運動をすることが推奨されています。

紫外線の作用の兼ね合いで、可能であればガラス越しではなく、外に出て直接浴びるのがベストとのことです。

(ガラス越しでも全く浴びないよりかはずっと健康になれます)

蓄積されたダメージを回復させて自律神経の働きを正常化させることは慢性的な体の問題を解決していくための定石です。

どんな優れたボディケアを行っても、高価なサプリメントや健康食品を摂取しても、生活習慣に大きな穴がある場合は健康が遠のきます。

すぐに見直せて、大きな変化が出る要素の一つが『睡眠』です。

整体院で心身のケアはできますが、直接的に眠りの問題をケアすることはできません。

体にフィットするマットレスやオーダーメイドの枕を買うのも一つの手ですが、まずは自分のできることから生活習慣を変えてみるのが効果が大きいように思います。

良質な睡眠をしっかりとって、体を回復させていきましょう。

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