脱水による肩こり・腰痛・頭痛

コップを持った女性

七月に入って毎日暑い日が続きますね。

熱中症で救急搬送されたというニュースが増えています。

気温も湿度も高い環境下では熱中症はもちろんのこと、脱水状態に陥りやすくなります。

今回は「脱水」が引き起こす肩こり、腰痛、頭痛についてお話しします。

肩こり、腰痛、頭痛の症状は日常生活の中でよく見られるものですが、意外な原因として「脱水」が関与していることがあります。

脱水と体の関係

脱水とは、体内の水分が不足した状態のことを指します。

水分は体の機能を正常に保つために非常に重要です。

体の約60%は水で構成されています。

水分は細胞の健康を保ち、栄養素や酸素を運搬し、老廃物を排出する役割を果たします。

また、筋肉や関節の潤滑油としても機能します。

意外なところでは体温調節にも関与しています。

体内の水分が不足すると栄養素や酸素が全身に行き渡らなくなり、老廃物や発痛物質を代謝する能力が下がります。

何をしたわけでもないのに体が硬くなったり関節の動きが低下したりします。

家の中はクーラーで冷やされているのに、一歩外に出れば高温多湿で汗をかく。

このように短時間での気温差に体が適応するための体温調整にも水分が消費されます。

脱水による肩こり

肩こりはの多くは、筋肉の緊張や血行不良が主な原因とされています。

脱水状態になると、筋肉の細胞内の水分が不足して柔軟性が低下します。

この影響で筋肉が硬くなり、緊張が生じやすくなります。

また、血液の粘度が高くなって、血行が悪くなり、酸素や栄養素の供給が滞りがちになります。

このような生理現象が影響して肩こりが引き起こされやすくなると考えられています。

特に後頭部から首の後ろにかけては脱水による異常緊張が生じやすい部分です。

別段思い当たる節がないのに、頭の後ろから首の後ろが異常に張ったり苦しい感じがしたら、脱水の可能性を疑ってみましょう。

脱水による腰痛

腰痛も同様に、筋肉や関節のコンディション維持に水分が大きく関わっています。

椎間板という背骨の間にあるクッションの役割を果たす組織があります。

よく聞く『腰のヘルニア』とは、この腰椎の椎間板が外に飛び出してしまった状態です。

背骨と背骨のクッション剤である椎間板は主に水分で構成されています。

脱水状態になると、この椎間板も水分を失います。

水分を失った椎間板は弾力性が低下して十分なクッション機能を果たせなくなります。

その結果、腰にかかる負担が増して、腰痛を引き起こしやすくなります。

元々脊柱や椎間板に問題がある方は脱水状態が引き金となって、症状が強く出たりおさまっていたはずの痛みや痺れが再度発生することがあります。

炎天下で水分を十分に摂らず背骨に負荷のかかる作業をすると腰痛のリスクが大きく跳ね上がります。

適度な休息と体温管理・水分補給は熱中症を避けるだけでなく、椎間板のダメージを軽減する上でも重要です。

脱水による頭痛

頭痛の原因は様々ですが、脱水もその一つです。

脱水状態になると、血液の粘度が高まり、脳への酸素供給が不足しがちになります。

脱水は脳の神経細胞に直接的に影響を与えて頭痛を引き起こすことがあります。

特に、慢性的な水分不足は緊張型頭痛や片頭痛のリスクを高めることが知られています。

頭痛の大きな発生要因は血流障害・血管運動の障害です。

頭痛持ちの方はそうでない人よりもこまめな水分補給を行う必要があります。

アルコールとカフェインには脱水を促す作用があります。

暑い日のビールやアイスコーヒーはとても美味しいものですが、アルコールとカフェインが含有された飲料は脱水には悪影響です。

お酒やコーヒーは水分補給には適しません。

脱水を防ぐための対策

ビールジョッキを持った女性

脱水によるこれらの症状を防ぐためには、日常的な水分補給が欠かせません。

以下のポイントを参考に、適切な水分補給を心がけましょう。

1. 定期的な水分補給

喉が渇いたと感じる前に、水を飲むようにしましょう。一日を通してこまめに水分を摂ることが大切です。

一度に大量に飲むよりも少しずつ回数を分けて飲んだほうが効率的な水分補給ができます。

2. バランスの良い食事

水分を多く含む野菜や果物を積極的に摂取しましょう。

特に夏場や運動後は意識的に水分を摂るように心がけましょう。

人間は飲料だけでなく食物からも多くの水分を摂取しています。

朝食を食べない人の方が熱中症リスクが上がるのはこのためです。

加工食品やドライフード、サプリメントなどでは水分を追加補給できません。

できる範囲でフレッシュフードを摂取しましょう。

3. アルコールやカフェインの摂取を控える

頭痛の項でも書きましたが、これらの飲み物は利尿作用があります。

水分摂取のつもりが利尿作用を高めて脱水を引き起こしやすくなります。

特にアルコールは脱水が強く、水分摂取量よりも排出量の方が多くなってしまいます。

よく誤解されがちなのですが、アルコールによる利尿作用は飲んだ分のお酒が尿で出るのではなく、保留されていた体内の細胞内の水分も排出してしまいます。

トイレが近くなるのではなく、体内の水分の在庫が無くなっていくという認識を持ちましょう。

適度な量を心がけ、楽しむならばそれとは別に水分を摂取するようにしましょう。

まとめ

肩こり、腰痛、頭痛といった日常の不調には、意外にも「脱水」が関与していることがあります。

適切な水分補給を心がけることで、これらの症状を予防し健康な体を維持しましょう。

当院では、水分補給のアドバイスや、体のバランスを整える施術を提供しています。

お気軽にご相談ください。

この記事が少しでも皆様の健康管理に役立てば幸いです。読んでいただき、ありがとうございました。

LINEで初診予約
042-350-8808

東京都稲城市平尾1丁目29番地7号
アビニヨン102

■受付時間
平日9:00〜12:00 / 15:00〜20:20
土曜 9:00〜14:20

■定休日
水曜・日曜・祝日、その他不定休あり

詳しいアクセスはこちら

PAGE TOP