毎年、台風が接近すると「膝や腰が痛くなる」という声をよく耳にしますね。
なぜ台風の前にこのような痛みが生じるのでしょうか?
本記事では台風と体の痛みの関係について詳しく解説します。
また、台風に関連する症状として頭痛、肩こり、首の痛み、自律神経の乱れにも触れ、日常生活でできる対策をご紹介します!
台風と体の痛みの関係
台風の前になると体の痛みや不調が出てくるのにはさまざまな理由があります。
気圧の変化が影響している
台風が接近すると気圧が急激に低下します。
この気圧の低下が人体に影響を与えることはよく知られていますね。
特に関節や筋肉に影響を与えると言われています。
関節内部の圧力の問題や、筋肉の代謝低下などが原因で、膝や腰の痛みを引き起こすと考えられています。
気圧が低下すると、体内の組織にかかる圧力も変化します。
また、関節周囲の神経が刺激されやすくなります。
その結果として、過去に負傷した膝や腰の問題が再度発生・悪化することがあります。
このため、古傷や慢性疾患を抱えている人は特に台風などの気象の影響を受けやすいと言われています。
自律神経の乱れが影響している
気圧の変化は自律神経にも影響を及ぼします。
自律神経は、私たちの体のさまざまな機能を無意識のうちに調節しています。
気圧が急変することで自律神経が乱れると、体全体のバランスが崩れて痛みや不調が現れることがあります。
首・肩・腰・背中は自律神経の分布が多いエリアです。
体の痛みや不調の中でも、自律神経の乱れがある場合は特に腰痛や首の痛み・肩こりなどが起こりやすくなります。
自律神経の乱れは、内臓の働きや血流、ホルモンバランスにも影響を与えます。そのため、台風が接近すると、首や肩や腰だけでなく、体のさまざまな部位に痛みや不快感が生じると考えられています。
水分と塩分のバランスが影響している
台風が近づくと湿度が高くなり、汗をかきやすくなります。
汗をかくことで体内の水分と塩分のバランスが崩れることがあります。
このバランスの崩れが、筋肉の収縮や弛緩に影響を及ぼし、膝や腰の痛みを引き起こすことがあります。
また、湿度が高くなると体に熱がこもりやすくなります。
強い日差しや気温でなくても、体には熱中症と同じようなダメージが発生します。
体内の電解質が失われると筋肉の過緊張や神経伝達の以上が起こります。
頭痛や肩こりも台風の影響?
台風が接近すると、膝や腰だけでなく、頭痛や肩こりも悪化することがあります。
これも気圧の変化や自律神経の乱れが原因だと考えられます。
台風と頭痛の関係
気圧の変化によって血管が急激に収縮したり、または拡張したりすることがあります。
この急激な血管運動によって頭痛が引き起こされる場合があります。
特に、偏頭痛を持つ人は気圧の変化に敏感で、台風が接近すると頭痛が悪化することが多いです。
頭痛以外にも血管運動の異常が原因の症状は台風による気圧変動で悪化することがあります。
台風と肩こり・首の痛みの関係
肩こりや首の痛みも、気圧の変化や自律神経の乱れが原因で悪化することがあります。
これらの痛みは、筋肉の緊張や血流の悪化が関与していると考えられています。
従って、ひとつ前の段落の偏頭痛と同じように気圧の変化によって血流障害が起こり、状態が悪くなることがあります。
台風前の体調管理方法は?
台風が接近すると体調が悪化しやすくなるため、事前に対策を取ることが重要です。以下に、台風前に実践できる体調管理の方法を紹介します。
適度な運動をしよう
台風の前は気圧の変動により血管の働きが悪くなります。
そこで、軽いストレッチやウォーキングなどの適度な運動を行うと、血流を促進して筋肉の緊張を和らげることができます。
これによって腰や肩首の痛みの軽減が期待できます。
ただし、偏頭痛の場合は運動によって頭痛が悪化することが少なくありません。
頭痛に関してはこの限りではなく、運動よりも安静を最優先にしましょう。
こまめに水分を補給しよう
台風が接近すると湿度が高くなり、汗をかきやすくなります。
こまめに水分を補給し、体内の水分と塩分のバランスを保つことが大切です。
医師から糖分や塩分の摂取を制限されていなければスポーツドリンクなどを飲むのもおすすめです。
スポーツドリンクを使って水分補給する場合は少量ずつこまめに摂取するようにしましょう。
短時間で一気にスポーツドリンクを飲むと、血糖値が大きく上がり、別の健康問題が発生する恐れがあります。
バランスの取れた食事を取ろう
栄養バランスの取れた食事を心がけることで、自律神経の乱れを防ぐことができます。
特にビタミンB群やマグネシウムを含む食品は、神経の働きをサポートするので積極的に摂取しましょう。
ビタミンB群を豊富に含む食材は?
ビタミンB群を豊富に含む食材は多岐にわたります。
ビタミンB群には
ビタミンB1(チアミン)
ビタミンB2(リボフラビン)
ビタミンB3(ナイアシン)
ビタミンB5(パントテン酸)
ビタミンB6(ピリドキシン)
ビタミンB7(ビオチン)
ビタミンB9(葉酸)
ビタミンB12(コバラミン)があります。
ビタミンB1(チアミン)
– 豚肉:特に赤身の部分
– 全粒穀物:玄米、全粒パン
– 豆類:大豆、エンドウ豆、レンズ豆
– ナッツ類:ヒマワリの種、アーモンド
ビタミンB2(リボフラビン)
– 乳製品:牛乳、ヨーグルト、チーズ
– 卵:特に卵黄
– 緑色野菜:ホウレンソウ、ブロッコリー
– 肉類:レバー、赤身肉
ビタミンB3(ナイアシン)
– 魚類:マグロ、サケ
– 家禽類:鶏肉、七面鳥
– ナッツ類:ピーナッツ
– 全粒穀物:玄米、全粒パン
ビタミンB5(パントテン酸)
– 肉類:レバー、鶏肉
– 魚類:サケ、マグロ
– 卵:全卵
– アボカド
ビタミンB6(ピリドキシン)
– 魚類:マグロ、サケ
– 家禽類:鶏肉
– バナナ
– ナッツ類:クルミ、ピスタチオ
ビタミンB7(ビオチン)
– 卵黄
– ナッツ類:アーモンド、クルミ
– 大豆製品:豆腐、納豆
– 魚類:サケ
ビタミンB9(葉酸)
– 緑色野菜:ホウレンソウ、ブロッコリー、アスパラガス
– 豆類:エンドウ豆、レンズ豆、ヒヨコ豆
– 柑橘類:オレンジ、グレープフルーツ
– 全粒穀物
ビタミンB12(コバラミン)
– 肉類:牛肉、豚肉、レバー
– 魚類:サケ、マグロ、イワシ
– 乳製品:牛乳、チーズ、ヨーグルト
– 卵:特に卵黄
マグネシウムを豊富に含む食材は?
種実類・ナッツ類
– アーモンド
– カシューナッツ
– ピーナッツ
– ひまわりの種
– かぼちゃの種
豆類
– 黒豆
– 大豆製品(豆腐、納豆、テンペ)
– レンズ豆
– ヒヨコ豆
全粒穀物
– 玄米
– オートミール
– 全粒小麦製品
– キヌア
魚介類
– サバ
– サーモン
– マグロ
– イワシ
野菜
– ホウレンソウ
– ケール
– スイスチャード
– ブロッコリー
果物
– バナナ
– アボカド
– イチジク
乳製品
– ヨーグルト
– 牛乳
その他
– ダークチョコレート(カカオ含有量70%以上)
– 海藻類(ワカメ、昆布、ヒジキ)
十分な睡眠をとろう
十分な睡眠をとることで、体の回復を促進されます。
睡眠は自律神経のバランスを整えることにつながります。
台風が接近する前は、特に質の良い睡眠を心がけましょう。
湿気のせいで寝づらくなったり、夜中に目が覚めてしまうことも増えます。
スマートフォンを手放し、適切な寝具を選び、良質な睡眠を確保しましょう。
ストレスを管理しよう
ストレスは自律神経の乱れを引き起こしやすくします。
とはいえ現代社会において、全くストレスを受けずに過ごすことは難しいですね。
ご自分なりのリラックスできる時間を持ち、ストレスを上手に管理してゆきましょう。
お酒や甘いものはストレス発散の手段に選ばれがちですが、長期的に見ると体への負担が大きくなります。
深呼吸やヨガ、瞑想などを取り入れてみてください。
散歩をして緑に触れるとストレスが軽減したという報告があるそうです。
整体院ができること
当院では、台風前の不調に対してさまざまなアプローチします。
体のバランス調整
整体で体のバランスを整える施術を行います。
施術は台風が来ても来なくても変わらないのですが、気圧がアップダウンする不安定な時期には体のバランス調整は特に有効です。
骨盤や背骨を調整して全身のバランスを整え、膝や腰の痛みを軽減することができます。
自律神経の調整
整体で自律神経のバランスを整えるための施術も行っています。
筋肉や骨格の調整だけではなく、経絡(つぼ)、リンパ反射、呼吸法などの筋肉や骨格以外の施術法を用います。
自律神経の働きをサポートして、コンディションや体調を整えましょう。
まとめ
台風が接近すると、膝や腰、肩、首などに痛みを感じる人が多くなります。
これは気圧の変化や自律神経の乱れが原因であることが多いです。
適切な対策を講じることで、これらの痛みを予防・軽減することが可能です。
整体施術で、体のバランスを整え、自律神経の調整を行うことで、台風前の体調不良を緩和・改善する働きがあります。
日常生活では
・適度な運動
・こまめな水分補給
・バランスの取れた食事
・十分な睡眠
・可能な限りのストレス管理
を心がけることで、台風が接近しても健康な体を維持できるでしょう。
台風が来る前に体調が悪くなるのは自然な反応です。
しかし、それを放置せず、適切な対策を取ることで、快適な生活を送ることができます。
痛みや不調を感じたら、無理をせず、専門家のアドバイスを受けることをお勧めします。